発行元 秋元雄史 .
エディションノート
【内容紹介】
本書のテーマは「人」である。もっと具体的に言えば、文化に光を当てたものであり、我々の時代の揺り戻しを描いた書籍である。今や人々は、STEM(科学・技術・工学・数学)や「ビッグデータ」からの抽象化など理系の知識一辺倒になっているため、現実を説明するほかの枠組みが絶滅寸前といってもおかしくない状況にある。世の中を数字やモデルだけで捉えるのをやめて、真実の姿として捉えるべきだ。いや、そもそも真実は1つしかないのだ。偽物の抽象化の世界を追いかけていると、人間の世界を感じ取る力を完全に失う重大な危険をはらんでいる。アルゴリズム全盛の今、我々の感性は麻痺しがちだ。
だが、目の前の課題を本気で読み解きたいのであれば、 こんな時代だからこそ、昔からある時代遅れと思えるようなやり方に回帰すべきなのである。それは、あらゆる組織で、あらゆる日々のやり取りの中で甚だしく失われてしまったもの、つまりクリティカル・シンキング(批判的思考)である。だが、そのやり方自体は、決して革命的でも最先端でもないのだ。
【目次抜粋】
はしがき 思考の終焉
序 ヒューマン・ファクター
第一章 世界を理解する
第二章 シリコンバレーという心理状態
第三章 「個人」ではなく「文化」を
第四章 単なる「薄いデータ」ではなく「厚いデータ」を
第五章 「動物園」ではなく「サバンナ」を
第六章 「生産」ではなく「創造性」を
第七章 「GPS」ではなく「北極星」を
第八章 人は何のために存在するのか
出典